薬剤師の転職

薬剤師の転職サイトを選ぶには公的機関の評価以外を参考にすると危険な実態

薬剤師の転職サイトは2005年頃、業種特化した求人とした形で大手転職会社から薬剤師を扱う部門が独立分社化して出来上がり、2010年に入ると薬局チェーンやIT企業が参入し、急速にその数を増しました。2016年現在、薬剤師に特化した転職・求人サイトはネット上に確認できただけでも、その数は102もあります。

転職

しかし転職を扱う上で法律上最低限必要とされる厚生労働大臣の有料職業紹介事業許可や一般労働者派遣業許可すら持たない転職サイトが無数にあるのが実態です。ネットはSNSやブログで話題になれば、リアルは事務所すらないペーパーカンパニーでも少ない投資で見栄えが良くボリューム感のあるホームページができてしまうことにこの一因があります。もちろん無許可で転職の紹介や、求人の斡旋を行うことは犯罪ですが、つい最近でも「えっ、あの転職サイト、無許可だったの!?」という騒ぎが絶えないのが現状です。

薬剤師

また、認可を受けている転職会社であっても、給与が安く、労働環境も劣悪な薬局から多額の仲介手数料を受けて、ネット上で高額な転職お祝い金をエサに薬剤師を集めているサイトもあり、様々な問題を起こしています。しかしながらこういった悪質行為を取り締まる法律が無いため、許可さえ受けていれば、あとはやりたい放題というのがネットの実態です。このように薬剤師の転職に群がってくるのは、薬剤師は国家資格を持つ特殊な職業であり、一般会社員と違い、資格を持っている者しか薬剤師としての業務ができないという特殊性にあります。

このような悪質業者を排除し、優良な転職会社はさらにサービスを向上させる仕組みとして、平成25年6月、厚生労働省は職業紹介優良事業者認定制度を策定し、約2万社もある転職企業の中から27社を認定し、昨年3月に発表しました。27社/約2万社ですから、認定されたのは実に0.1%だけです。もちろんこれは薬剤師の転職サイトだけではなく、全業種での転職企業ですから、薬剤師の転職サイトを運営している会社で選べれたのはほんの片手で数えるほどしかありません。いくら魅力的に見えるホームページであっても、国がその価値を認めていない転職サイトは登録するのは避けるべきでしょう。

このように厚生労働省のような政府機関だけでなく、民間でも楽天リサーチやオリコンなどの公的な専門機関による評価や、金融庁管轄下で株式会社が義務づけられている四半期決算などこそ、真の転職会社のサービスレベルを表わすものであり、運営業者が好き勝手に書ける口コミなどに惑わさるのは非常に危険です。実体が良くない転職業者ほどあちこちに自社ページを高く評価したダミーを作っていますので、裏付けの無い、あるいは根拠が明確でない評価は混乱するだけなので、薬剤師としての将来を失わないためにも見るのは避けるべきです。